彩色硝子杯公式ブログ

2023年3月4日に開催予定のクイズ大会「彩色硝子杯」の公式ブログです。

コンセプト・例題紹介

本大会のコンセプト及び例題を紹介します。

 

コンセプト

本大会のコンセプトは「好奇心から世界を覗く」です。このコンセプトには2つの意味を込めています。

1つ目は「(私が)好奇心から世界を覗く」というものです。本大会では、主に私が「面白い(interesting)」と感じた事物や情報を出題します。世界から見つけた「面白さ」を問題の形に落とし込み、参加者の方々の知的好奇心を刺激するような大会にしたいと考えています。

2つ目は「(あなたが)好奇心から(私の)世界を覗く」というものです。私はクイズを一種のコミュニケーションだと考えています。参加者のみなさまはクイズを通じて「私の世界」を覗いてください。「私の世界」と「あなたの世界」に重なるところがあることを願っています。

 

本大会では上記のコンセプトに加えて、参加者の方々に大会及びクイズを楽しんでもらうことを目標としています。そのため、筆記クイズの結果に関係なく、全参加者がある程度の問題数ボタンにつけるルールを設定しました。また、準決勝に進出された方には二つ名を差し上げる他、決勝に進出された方は、ご自身で選んだ音源を用いて入場していただけるようにする予定です。

 

 

例題

これまでに私が作成した問題のうち、今回のコンセプトに合致しそうな問題を5問チョイスしました。

1.寄付や入場料で建設費が賄われている、アントニオ・ガウディが設計したバルセ
ロナの教会は何でしょう? 
A.サグラダ・ファミリア

前フリには固有名詞が登場しませんが、勘のいい人なら後フリを聞かなくても答えにたどりつき得る問題になっています。このように、一見普通のフレーズに見えるものの、ヒントとなる情報を問題文中に入れることがあります。また、本大会で使用する問題の半分程度は私がサグラダ・ファミリアと同程度の難易度帯だと考える問題です*1

 

2.2020年の新書大賞受賞作と2022年の本屋大賞受賞作に共通する、作品の題材となった戦争は何でしょう?
A.独ソ戦

私が触れたことのある/詳しい事物を出題する際には、このような切り口を選択するという一例です。また、時事問題は社会的に話題となった出来事(受賞や結婚など)そのものをストレートに問うのではなく、少しひねりを加えることもあります。

 

3.アーカイブパートの「究明編」では時系列順にストーリーを振り返ることができる、13人の主人公の視点を行き来しつつ世界の真相に迫っていくSFアドベンチャーゲームは何でしょう?
A.『十三機兵防衛圏』

私が触れたことのない/詳しくない事物を出題する際には、このような題材/問題文*2を選択するという一例です。この問題を難しいと感じるかそうでもないと感じるかは人それぞれかと思いますが、本大会で使用する問題の少なくとも25%は、私が『十三機兵防衛圏』と同程度の難易度だと考える問題です。『十三機兵防衛圏』を知っている方は、「このくらいの解像度の問題が出るんだな」と思っていただければよいですし、知らなかった方は、問題群の難易度を掴む参考にしていただければと思います。

 

4.【4択の問題です】鍾睒睒(ジョン・シャンシャン)は現在中国で最も裕福な人物とされています。次のうち、彼が創業した「農夫山泉」の売り上げの大部分を占める飲み物はどれでしょう?
アルコール飲料エナジードリンク、お茶、ミネラルウォーター
A.ミネラルウォーター

この問題のように、本大会では前置きで問題形式や解答方法などを示すことがあります。前置きのフレーズに反応して誤ってボタンを押してしまった場合は誤答扱いとせず、その問題を読み直します。また、問題の前提となる情報を提示するために、問題文が複数の文となっている問題もあります。

 

5.総延長は地球約30周分に達し、国際通信に欠かせないインフラとなっている、光ファイバーを用いたケーブルは何でしょう?
A.光海底ケーブル

光海底ケーブルは(私の知る限りでは)クイズに頻出の単語ではなく、以前みんはやで出題した際にも正解率はそれほど高くありませんでした。しかし、私が興味深いと感じた事物は、正解が出る可能性にかかわらず出題されることがあります*3。本大会における難易度上限はこのような類の問題になると考えていただければよいかと思います。
また、光海底ケーブルのように名前に面白みがなく、それゆえあまり出題されていない可能性がある事物でも、私が興味深いと感じれば出題することがあります。

 

コンセプト・例題紹介は以上となります。みなさまが大会の問題の雰囲気を掴む助けになっていれば幸いです。

*1:ただし、問題文を最後まで聞けばわかるような問題でも、前フリの時点で押しやすい情報が来るとは限りません。

*2:触れている/詳しい事物を扱う場合と異なり、誤りのない問題文を書くことに強く意識が向くため、問題文は奇をてらわない形になることが多いです。

*3:ただし、基本的には正解が出て欲しいという思いで作問するため、当日の参加者のうち誰ひとり知らないであろう事物は出題しません。